慶友川口駅前整形外科|埼玉県川口市の整形外科|川口駅徒歩3分

神経ブロック注射

神経ブロック注射は、腰痛や首の痛み、坐骨神経痛、関節痛等、さまざまな神経由来の痛みを一時的に解消する治療法です。痛みで運動が制限されたり、日常生活に支障をきたしている際に、痛みの元となる神経をターゲットにした注射で、迅速な痛みの緩和が期待できます。患者様一人ひとりの症状に合わせた最適なブロック注射と、他の治療法と組み合わせることで症状の早期改善と日常動作や運動機能の回復を目指します。

目次

神経ブロック注射とは

神経ブロック注射は、痛みや炎症を抑えるために神経周辺に局所麻酔薬やステロイド薬を注入する治療法です。背中や首の痛み、腰痛、坐骨神経痛、関節炎に伴う痛み等、さまざまな部位の症状に効果的です。

 

注射後、痛みが解消することで、日常生活や運動制限の改善が期待できます。痛みを解消することによって、腰痛やヘルニア、頚椎症等、運動器のリハビリテーションを適切に行うことができるため、各種疾患の治療に併用され、総合的な治療効果の向上に役立ちます。また、慢性痛による精神的ストレスの軽減にも寄与することが期待できます。

神経ブロック注射はこんな症状の方におすすめ

神経ブロック注射は、慢性的な痛み神経に関連する痛みに対して効果的な治療法です。

通常の治療では痛みが十分に緩和されない方にとって、選択肢の一つとなります。

<こんな症状に有効です>

  • 腰痛、首の痛み、背中の痛み
    →椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症等
  • 手足のしびれや痛み
    →坐骨神経痛や神経根痛
  • 膝や肩などの関節の痛み
    →関節炎や変形性関節症
  • 首から肩、腕にかけての痛み
    →頸椎症や頸肩腕症候群
  • 肩こりや筋肉の緊張による痛み
    →筋肉痛や凝り

慶友川口駅前整形外科の神経ブロック注射の種類

椎間関節ブロック

椎間関節ブロックでは、椎間関節に局所麻酔薬を注射します。比較的痛みが少なく、急性腰痛症(ぎっくり腰)や首や腰の椎間関節性の痛みに効果があります。

仙腸関節ブロック

仙腸関節ブロックでは、仙腸関節に局所麻酔注射を行い、骨盤部の痛みを軽減します。比較的痛みが少なく、腰や下肢の痛みの改善に用います。

硬膜外ブロック

うつぶせの状態で脊髄の外側を覆う硬膜外腔に局所麻酔薬を注入するブロック注射です。周辺に注射を行い、背中や腰、脚の痛みを緩和します。痛みは少なく、急性腰痛症(ぎっくり腰)や腰椎椎間板ヘルニアや、腰部脊柱管狭窄症等に有効です。

神経根ブロック

脊髄神経の根元にある神経根に麻酔薬やステロイド薬を直接注射します。痛みの元となる神経近くに打つため、他の神経ブロック注射に比べて痛みがありますが、高い効果が期待できます。椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に伴う坐骨神経痛に効果的です。

トリガーポイント注射

トリガーポイント注射は、筋肉の硬直や緊張により痛みを引き起こしている特定の部位に注射を行い、痛みを和らげる治療法です。注射する部位によって痛みは異なりますが、全身の痛みの緩和に対応できますが、強い神経痛への有効性は低くなります。

神経ブロック注射の効果は?

麻酔薬を注入することで、過敏になっている神経の興奮を鎮め、痛みを一時的に和らげます


この「一時的な痛みの緩和」には、非常に重要な役割があります。血管や筋肉の過度な収縮を抑え、血流を改善することで、神経や筋肉に必要な酸素や栄養が届きやすくなり、痛みの悪循環を断ち切るきっかけとなります。


そのため、神経ブロック注射は、単なる対症療法やその場しのぎではなく、根本的な改善へとつなげるための治療法です。

効果が出るまで時間はどれくらいかかる?

多くの場合、注射を受けた後、数時間以内に痛みが緩和されます

個人差が大きいため、人によって効きはじめの時間はさまざまです。

効果はどのくらい続く?

神経ブロック注射の効果の持続期間については、症状や治療内容に応じて異なりますが、数時間から数週間、場合によっては数ヶ月間持続することもあります

 

個人差が大きく、痛みが緩和している期間にリハビリテーション等の治療を行うことで、2回目以降の神経ブロック注射が不要となるケースもありますが、患者様一人ひとりの症状に合わせて、複数回のブロック注射と他の治療法を組み合わせて治療することも多くあります。

神経ブロック注射の費用

神経ブロック注射の費用は、治療内容や使用する薬剤や量、注射する範囲等によって異なります。保険適用が可能なため、自己負担額は健康保険の種類によって3割負担または1割負担となります

 

X線(レントゲン)検査やMRI検査、血液検査を同時に行うことで料金は追加されますが、ブロック注射自体の費用は自己負担割合が3割の場合でも数千円で注射できます。

 

費用面での不安がある場合は、治療前に医師に費用について詳しく確認するようにしましょう。特に、症状や診察回数(初診か再診か)や事前検査の内容によっては、複数回の注射や検査が必要となる場合もあるので、トータルでの費用も確認することが大切です。

まとめ

神経ブロック注射は、肩や腕、肘、腰や脚、膝等、全身の痛みを軽減するための効果的な治療法です。椎間板ヘルニアや急性腰痛症(ぎっくり腰)、坐骨神経痛や関節炎、リウマチ等による痛みの緩和に優れた効果を発揮します。 効果や費用、持続期間等、神経ブロック注射に関する疑問や不安があれば、遠慮なく医師に相談しましょう。適切な治療計画のもとで行う神経ブロック注射は、痛みを和らげて治療効果を高め、症状を改善し、身体機能を回復するための治療法として、有益な選択肢となるでしょう。

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この記事の監修者
日本整形外科学会認定 整形外科専門医
小川 祐人

大学病院や総合病院で整形外科診療を重ね、埼玉メディカルセンターに約10年勤務。脊椎手術は累計1,700件以上(腰椎1,100件、頸椎520件、その他80件)、その他手術も460件以上の執刀経験を持ちます。整形外科専門医・脊椎脊髄病認定医・名誉指導医などを有し、首や腰の疾患を中心に幅広い整形外科疾患に対応しています。

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